iPhoneとAndroidのセキュリティ比較

どちらも企業導入し、個人でも使用しています。
企業が導入するなら、特段の事情がある場合を除いてiPhoneです。
プロファイルを使用した端末の制限は管理しやすいです。
管理というと昨今ではあまり推奨されない概念ですが、BYOLで個人のスマートフォンをビジネスに使用した場合、セキュリティに起因するビジネス上の不利益や損失も個人責任になっている場合が多いと思います。損害賠償請求に発展した場合、多くの企業は入社時に連帯保証人を要求していますので、個人責任の範囲では収まらないことも想定されます。BYOLを採用している企業に入社する場合には、責任の所在が規定書に明記されているか確認することをお勧めします。後、事故発生時は問答無用でデバイスが初期化されます。プライベートデータも消えます。

個人での利用ではスマートフォンでお金のやり取りをする前提ならiPhoneです。
正直なところ、Android端末の方が色々とカスタマイズ出来て便利なのですが銀行や証券、クレットカード(決済サービス)といったアプリを使用するなら機能や拡張性に制限があってもiPhoneが適しています。

理由は以下の4点です。

  • OSのアップデート対応期間が長い
    Galaxy(一部機種)は4年のアップデートを保証していますが、iPhoneは同等または4年以上OSのアップデートを実施している実績があります。
  • Storeの規制
    Apple Storeの規制はGoogle Playストア比較すると審査が長く厳しいことは事実です。また、iPhoneは脱獄しない限りApple Store以外からアプリケーションをインストールすることはできません。Android端末はOSでGoogle Playストア以外からアプリケーションのインストールを許可するパラメータがあり、簡単にインストールできてしまいます。
  • マーケットシェアが小さい
    iPhoneのシェアは約25%程度でAndroidに比べると動作端末数が少ないことになります。脆弱性を利用して利益を上げるにはマーケットシェアが大きい方が効率が良いためセキュリティとしては、マーケットシェアが小さいことは有利に働きます。25%というには製品が安定的に供給し続けるにも都合の良い数値だと思います。
  • アプリがサンドボックスで動作する
    iPhoneのアプリケーションは他のすべてのアプリケーションから隔離されています。他のアプリケーションとの通信は可能ですが、その方法は厳しく制限されます。このため、アプリケーション間でのデータのやり取りはAndroidに比べると面倒です。個人的にiPadも使用していますがiPhone以上にアプリケーション間でのデータのやり取りが多いのでストレスです。Androidはポリシー、よりオープンである方針のためAndroidが問題というより開発者の良心を信じていると考えられます。
    システムとアプリケーションはより厳格で、プロバイダーと接続するプロファイルのインストールはSafariでないとできなかったりします。

すべてのデバイスに共通しているのは脆弱性があり現状ではデバイスを使用するには避けられません。つまり被害者(または意図しない加害者)になってしまうことを前提に考える必要があります。裁判に訴えられても大丈夫な状態にはしておけますが、訴えられること自体を防ぐのは不可能です。相手は虚偽や軽微な問題でも訴えることは可能で、権利として保証されています(日本国憲法第32条)。
とはいえ、訴えられないまでも問題が発生すことは面倒で、さらにお金が関わって来るとさらに面倒です。

上記の理由から、セキュリティが心配なら各種詐欺への対応(リンクを踏まない等)に気を配ることはもちろんのこと使用するデバイスは金額とスペック以外も考慮することをお勧めします。

ご参考まで。

関連記事

TOP